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治療

当院で行なっている主な治療法 ※あくまでも一般的な治療方法の流れなので個人差はあります。

局所療法 内視鏡手術 保健適応
外科手術 保健適応
放射線治療 保健適応
凍結療法 保健適応外
全身療法 化学療法(ホルモン療法含む) 薬品により保険 適応・適応外あり

使用ガイドライン

「科学的根拠に基づく 乳癌診療ガイドライン 日本乳癌学会/編2004年版、2005年版」
当院での治療は主に局所治療と全身治療の二つに分けられます。
中でも、局所治療における内視鏡手術を中心に行っています。
内視鏡手術は従来の切除手術に比べがん治療の効果を落とさずに、傷跡を小さく、また患者さまの負担も少なくすることができます。

ステージ別 主な手術方法

1.内視鏡手術(温存療法・全摘出術)

日本発世界初の手術方法で、当院にて行なっている全乳がん治療の8割以上が内視鏡手術です。
皮膚切除がなければ全摘も可能です。乳がん内視鏡手術においては国内有数の実績を誇ります。

内視鏡を脇の下と、乳輪から挿入し、内視鏡の観察下で切り離した組織を房乳輪切開にて取り出します。
センチネルリンパ節生検も可能です。
ステージU及びVにおいては、術前化学療法にて組織を小さくしてから実施する場合もあります。
主な適用病期 ステージ 0,T,UA,UB,VA
適用条件 がんが皮膚に接していないこと(皮膚切除が必要ないこと)
治療スケジュール 外来受診→各種検査→手術入院(7〜10日程度)→外来経過観察
治療方法区分 内視鏡手術

メリット 乳房切除に比べ
1.皮膚の違和感の範囲や引きつれ感が少ない。
2.再発率が切除手術と同等もしくはそれ以下である。

2.外科手術

がん組織が皮膚まで広がっている場合やある程度大きくなってしまった場合は、切除手術を施します。切除手術の場合、大きく乳房の形が変わってしまうケースがあります。
○乳房温存手術
乳房の形状を温存するために行う手術で、大胸筋や小胸筋を残して、必要に応じてセンチネルリンパ節生検、及び腋窩リンパ節郭清を行う方法です。
主な適用病期 ステージ UA、UB、VA
治療スケジュール 外来受診→各種検査→手術入院(7〜10日程度)→外来経過観察
治療方法区分 手術
○乳房全摘出術
乳房の全体を摘出する手術法です。この手術法は非定型乳房切除術とも呼ばれます。必要に応じてセンチネルリンパ節生検及び腋窩リンパ節郭清を行います。
主な適用病期 ステージ UA、UB、VA
治療スケジュール 外来受診→各種検査→手術入院(10〜14日程度)→外来経過観察
治療方法区分 手術
○センチネルリンパ節生検
乳がんの一部は腋かリンパ節を通って全身に広がる性質があります。
従来は術前に腋かリンパ節転移の有無を正確に診断することが難しかった為、腋かリンパ節を全て取り除く“腋かリンパ節郭清”が行われていました。
この場合、高い確立で腕のむくみや腋の感覚異常、術後のリンパ液貯留などの後遺症が残っ見受けられましたが、近年はセンチネルリンパ節と呼ばれるリンパ節を術中に生検することにより、転移の有無を確認できるようになりました。
その結果、不必要なリンパ節郭清を行わずに温存できるので、後遺症に悩む患者様は減り、QOLの向上につながっています。
治療方法区分 生検

3.放射線治療

通常、他の治療と併用で行なわれ、放射線を照射することによりがん細胞を死滅させます。
実施パターン
化学療法→内視鏡手術→放射線治療
化学療法→放射線治療
切除手術→放射線治療

部位によっては術後に行なうことにより、再発を低減することができます。
乳房温存後の放射線治療として通常、50グレイを照射しています。
当院では、照射量を短期間(16日間44グレイ)で行なうこともあります。アメリカ・カナダで多く実施されている方法です。
通常同じ量の放射線をあてる場合と比べ、短期間での照射の方が皮膚の炎症が軽減することができます。

4.凍結療法(非切除治療)

アメリカでは1990年の後半から行なわれるようになった治療法ですが、日本ではまだ、保険適応ではありません。 直径2.7mmの金属製の針とその先端の温度をコントロールする機械を使用し、がん細胞を凍結させ破壊する治療法です。まず、針をしこりに直接差込ます。(針の先は、アルゴンガスとヘリウムガスを使い分けることにより温度調節が可能)次にその針先をマイナス160度の極低温まで下げがん細胞を凍結します。その後、常温まで戻し凍った細胞を更に破壊します。この作業を2回繰り返し、がんを破壊死滅させます。治療時間は大きさによってことなりますが、手術自体は、おおよそ40分程度です。凍結療法は切除手術に比べ、体への負担が少なく痛みがないのが特長です。凍結により死んだ細胞は時間がたつと吸収されて消失します。
適応範囲 保険適応外治療に同意していただいた方
がん組織の直径が1cm以下(良性腫瘍の方にも適用)
その他、医師が安全にできると判断した場合
メリット 切除傷がほぼ残らない(3o程度)
痛みが少ない
日帰りで手術が可能である
デメリット 実験的な治療の為データが少ない
自費診療(35万円 税抜き)
※1週間入院の保険適用乳がん手術の自己負担額とほぼ同額

5.化学療法

化学療法とは、抗がん剤を使用する治療方法です。
術前・術後の補助療法として行われる場合と、進行・再発の治療に行われる場合があります。
通常、いくつかの薬を併用し、定期的なサイクル投与します。投与と休止期で1サイクル(クール)となりますが、何サイクル行なうかについては投与する抗がん剤や患者さまの状態によります。
術前に行なう化学療法は、腫瘍を小さくする効果があるので、乳房温存術を向上させるために行なわれるケースが増えています。
 
商品名
一般名
特徴
経口
(内服)
ティーエスワンカプセル テガフール/ギメラシル/オテラシルカリウム テガフールの効果を増強する成分(ギメラシル)と副作用を防ぐ成分(オテラシルカリウム)を含む
ゼローダ カペシタビン フルオロウラシルの効果を増強し副作用を軽減するように日本で開発された薬剤
手足症候群といって、手足の皮膚が荒れたり痛んだりといった副作用が特徴的。
エンドキサンP シクロフォスファミド 出血性膀胱炎を予防するために十分な水分摂取が必要
白血球減少に伴う感染に注意が必要
フルツロン ドキシフリジン からだの中でフルオロウラシルに変換される
日本で開発された薬剤
ノルバデックス タモキシフェン 閉経後乳がんの2次治療に使用される
長期の使用で子宮体がんの発生に関連する報告があるので、定期的な検診が必要
悪心嘔吐、食欲不振、血栓塞栓症などが主な副作用
フェアストン トレミフェン 閉経後乳がんに使用される
悪心嘔吐、食欲不振、血栓塞栓症などが主な副作用
アリミデックス アナストロゾール 閉経後乳がんに使用される
ほてりや頭痛、嘔気が主な副作用
アロマシン エキセメスタン 閉経後乳がんに使用される
ほてりや頭痛、嘔気が主な副作用
フェマーラ レトロゾール 閉経後乳がんに使用される
ほてりや頭痛、嘔気が主な副作用
ヒスロンH メドロキシプロゲストロン 閉経前乳がんの2次治療に使用される
静脈注射
(注射)
タキソール パクリタキセル アルコールが含まれるのでアルコールにアレルギーがある人には使用できない
前もってアレルギー予防の薬剤3種類を必ず使用する
治療を続けるうちにしびれがおこりやすくなる
タキソテール ドセタキセル セイヨウイチイの葉から抽出された成分から開発された
副作用でからだが浮腫むため予防の薬剤を使用する
エンドキサン シクロフォスファミド 出血性膀胱炎を予防するために十分な水分摂取が必要
白血球減少に伴う感染に注意が必要
ファルモルビシン エピルビシン ある一定以上の量を使用すると心臓の機能に影響するので注意が必要
脱毛がおこりやすいが治療が終わればもとに戻る
テラルビシン ピラルビシン ある一定以上の量を使用すると心臓の機能に影響するので注意が必要
脱毛がおこりやすいが治療が終わればもとに戻る
日本で開発された薬剤
メソトレキセート メトトレキサート ある種類の痛み止め(非ステロイド系抗炎症剤,NSAIDS)を服用している方は、副作用がおこりやすくなるので注意が必要。
5-FU フルオロウラシル 1960年代から使用されている薬剤
下痢や口内炎がおこりやすい。
ハーセプチン トラスツヅマブ 心臓の機能に影響するので、ある種の薬剤(アンスラサイクリン系)と同時に使用しない
投与開始時に発熱などの副作用がみられることが多い
ナベルビン ビノレルビン 点滴中に血管痛がおこりやすい
ジェムザール ゲムシタビン 現在適応が拡大され注目されている薬剤のひとつ
放射線の効果を増強するため放射線治療を同時に行わない。
点滴中や点滴後にだるさや微熱がみられる
トポテシン イリノテカン 重篤な下痢をおこすことがあるので、下痢による脱水に注意が必要
その他 リュープリン リュープロレリン 閉経前乳がんに使用される
骨の痛みや顔が赤くなる副作用がある
ゾラデックス ゴセレリン 閉経前乳がんに使用される
骨の痛みや顔が赤くなる副作用がある
当院では、副作用によって発生する患者さまのQOL(生活の質)低下をサポートするために心のケア(臨床心理士・チャプレン)・緩和ケア・ウイッグ・サポート下着などの相談窓口を設置しております。
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